今回は「富士山五合目からの登山を、初心者でも成功させたストーリー#2」です。
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富士山までの移動手段は、飛行機や電車なども候補として考えたが、色々なメリット(料金節約、寄り道重視)を考えて、普通自動車(エスティマ)で高速道路をひた走る事にした。
しかし、車での移動について、周りの同僚からは「俺なら車で行かない」「キツいのに大丈夫か?」「飛行機がいいでしょう」「車を運転して疲れてる状態で、登山は危険」「ベストコンディションで登れない」などなどのマイナスな点ばかりが浮き彫りに…‥。
やっぱり車で行くのはキツいんかな…と不安になってたら……
しかし、じゅんちゃんが「誰がどう言おうと、気にせんで行きましょうで!」と俺の背中を押した。
さすが、登山経験者で、姉御肌?!のじゅんちゃんは頼りになるわぁ(笑)。
俺はその言葉で、奮起した。
という訳で、高速道路料金(ETC)や温泉や各御道府県のSAなどへの寄り道というお楽しみも含め、車で行く事になった。
ただ、ちょっと冷静に考えてみても、長崎〜山梨(富士山5合目)までは約1200Kmという距離……、完全に未体験ゾーンだ。
まぁ一応は、メンバー4人いるんで、1人300Km走行すると考えれば、それほど大した事なさそうな感じにも思えた……。
【富士山登頂までの日程】
1日目|平成25年7月6日夜出発〜高速で車中泊〜
2日目|7月7日正午に富士山五合目到着〜同日登山開始〜同日夕方富士山八合目到着〜
3日目|7月8日深夜登山再開〜同日早朝に山頂到着でご来光、下山〜同日正午に富士山五合目出発〜高速で車中泊〜
4日目|7月9日帰宅の3泊4日(車中泊が2泊と、山小屋1泊)。
結構ハードなスケジュールになってるけど、仕方ない仕方ない。みんな仕事してるしね。
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そして、あれよあれよと迎えた平成25年7月6日(土)。
もちろん、出発予定の日は仕事……(汗)。
職場の同僚に、「富士山行ってきます!そして無事に帰ってきます!」の報告をして、みんな半ば半笑いの中、本当に激励そてくれたのは数人だろう(笑)。どうせ他人事(笑)。
でも、気前の良い同僚たちからは、
お守りのサプライズプレゼント!
「諏訪神社で、出勤前に買ってきました。」
俺…愛されてるな(笑)。
「惚れてまうやろー(笑)!!」
と、俺が思ったかどうかはさておき、ドタバタする朝の出勤前に時間を割いて買ってきてくれたって事が、すごくすごく嬉しかった。
本当にありがとうございます。
そして、そのままルンルン気分で仕事を終え、速攻で自宅に戻り、風呂に2日間入れないので、速攻でシャワーを浴びて、嫁さんに”行ってきますのキス”をしたかどうかはご想像にお任せして、さぁいざ富士山へ出発!!
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そして、メンバーと合流し、長崎から2時間ほど車を走らせた途中の金立SAでご飯を食べ、富士山のある山梨県へ本格的に出発。
とりあえず、1人3時間ずつ運転するという事で、運転しないその他のメンバーは車内で休眠を取る。
俺は深夜帯に運転する予定だったので、仮眠を取ろうとするが……全く眠れない………。
そりゃそうだろ。
眠気というより、富士山への高揚感と冒険心をくすぐられ、遠足前の子供のようにお目目パッチリ、眠気スッキリ(笑)。
あと……寝て起きて死んでたらどうしようっていう不安も少しあったのは事実というより、本心というより、本音というより、ガチです(笑)
そんな不安をよそ目に、時間はどんどん過ぎていき、どんどん富士山への距離を縮めていく。
そして深夜帯になり、……俺の運転が回ってきたのだが……
そりゃ、寝てないよね(笑)
「やばいやばい…寝てないせいで……今になって急に眠気が……」と弱気になっていてもしょうがないんで、車に乗車しているメンバーを危険な目に合わせるわけにはいかないという強い気持ちにシフトして、ハンドルを握りしめた。
夜の高速道路、そして知らない土地…真っ暗……マジで運転しづらい……
そして、運転しながら色々な事が頭を駆け巡る事になった。
こんな危険な運転を他のメンバーに任せられない…?
いや、俺の命を任せられない?高速道路での事故発生率はどのくらい?
富士山登頂成功率は?富士山登頂での死亡率は?無事に帰れるだろうか?
何かめんどくさくなってきたな〜
だいたい人生って平等じゃないよな〜
生きるのって大変だよな〜
今度の仕事のプロジェクトは上手くいくかな〜
長女をパパっ子にするにはどうしたらいいんだろうな〜
加齢臭ってどうやったら消えるんだろうな〜
あっトイレ行きたいな〜
などなど色々考えながら車を走らせていたら…すっかり夜が明けてきた。
そして、深夜帯の運転も無事に終え、途中のSAで適度に休憩を入れながら、4人で運転を交代しつつ、富士山までの距離をさらに縮めていった。
もちろん、富士山という共通したキーワードもあって、車内での話もすごく楽しめた。
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長崎出発7月6日PM20:00、翌7月7日のAM10:30頃に、ようやく山梨県河口湖インター到着!
ここまでで約14時間…想定していた通りの時間がかかっていた(汗)。
そして、想定していた通りの運転の疲れを抱える事になった。
富士山五合目(富士スバルライン)に行く前に、俺とハマちゃんとアリちゃんは、いくつかの登山用品をレンタルするために、登山用品レンタルショップへ。
しかし、何故かそこの店員のおじさんから、聞いてもいない富士山登頂のハウツーを半ば強制的に話し始めた。
疲労と眠気もあってかなりめんどくさかったのと、富士山五合目到着予定時間が押していたんで、登山用品の使用方法を教えるおじさんの親切心を損ねる形にはなったが、俺はそそくさと退散。
しかし……ハマちゃんが…‥おじさんの親切心を断れず……捕まった…
そのおじさんから、バッグの背負い方〜スティックの使い方〜歩き方〜までを教わるハマちゃん……
そんな光景を車の中から見る、俺とじゅんちゃんとアリちゃん……
おいおいマジでなんなんだよ!あのおっさんはよ!
満場一致で、「早く終われや」という暗黙の雰囲気という名のため息が、車内に立ち込めていた。
そんな事など気にもせず、親切過ぎるおじさんとハマちゃんは、店の中から歩道までを何度もスティックを使った歩行訓練で往復する始末……
約40分ほどの時間が経過したところで、ようやくハマちゃんが戻ってきた。
ハマちゃんもハマちゃんだが、あのおっさんもおっさんやで!っと少々腹立ったが、それも旅の一つだし、慌てず行きましょうという神の声?だと思って受け入れるしかなかった(笑)。
しかし、あのおじさん……ただただ、良い人ではあったんだろうな。
それとも、あのおじさん……ただただ、空気を読めない人だったんだろうか。
でも、あのおじさん……ただただ、寂しい人だったのかもしれないね。
いや、紛れもなく、あれは今から登山を行う人達への神様のアドバイスだったんだろう。
そう思っていたが…特に登山中に、そのノウハウが役に立つこともなかった……ふん(笑)
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そんな腹立つおじさんに同情している場合ではない。
さぁさぁ、車を走らせよう。
そんなモヤモヤした気持ちを切り替え、車を走らせること数分……
おおおお!!富士山が目の前に現れた!!
もちろん、生で見たことがございませんので、あれがリアル富士山かぁと実感しながら、さらに車を走らせること数分……
富士山五合目のだいぶ前で、交通整理をしていたおっさんの指示で車を止めさせられた。
何々……富士山の世界遺産登録というビッグニュースのせいで?おかげで?により、交通整理の方が言うには、富士スバルライン付近は相当な渋滞で、車を駐車できるかどうかも不明、駐車できたとしても1時間以上も待たなければならないとの情報がぁぁ……
うわ〜予定がどんどん押されていく〜と気分が下がっていたが……
止まっていても仕方がないので、車を走らせ、五合目の富士スバルラインに行ってみたら……
…何故だか、ほとんど混んでなかった(笑)。
すぐ駐車もできた。
なんだよ、ビビったわ(笑)
あの交通整理のおっさん、ウソつくなや(笑)。
まぁ…なんだかんだで時間は押していたが、無事に富士山五合目に到着。
おぉ‥‥‥‥ここは、雲の上だ。
俺は天国に近づいたわけだな。
いやいや、そういうことではなく、幻想的な意味でですね。
富士山五合目からの登山を、初心者でも成功させたストーリー#3に続く。
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