iMac Proに搭載できる「Radeon Pro Vegaグラフィックス」のグラフィックボードを解説!
ということで今回は、iMac ProのGPU/グラフィックボード「Radeon Pro Vega 56/64/64X」の性能やカスタマイズ、そしてそれらの性能の比較ついて解説します。
この記事の目次
iMac Proのグラフィックボード「GPU:Radeon Pro Vega」とは?
iMac Proで高いフレームレートのゲームやグラフィック処理を行える最強グラフィックス
このiMacが持つべき性能の高さを考えた時、ある一つのグラフィックチップしかそれを達成できないのは明らかでした。でも、そのチップはまだ存在していませんでした。
だから iMac Proを登場させます。Radeon Pro Vegaです。これまでのどんなiMacのGPUよりも3倍以上高速で、ダブルワイドグラフィックカードの力が一つのチップの中に搭載されています。そのすべてが、VR、リアルタイム3Dレンダリング、より臨場感あふれるスペシャルエフェクト、最大設定でのゲームプレイに適した、一段と高いフレームレートをもたらします。このチップこそ、 iMac Proがパワーの化身である唯一の巨大な理由です。 引用元|Apple iMac Pro
Radeon Pro Vegaの性能が引き出すポイント
- Radeon Pro Vega
- 11テラフロップスの
単精度 - 22テラフロップスの
半精度 - 8GBまたは16GBの高帯域幅
メモリ - 400GB/sメモリ帯域幅
上記の5つのポイントが、iMac Proがパワーの化身である唯一の巨大な理由です。
では、そもそもグラフィックボード「GPU/グラフィックス」とは?というところを以下に簡単にご説明します。
グラフィックボード「GPU/グラフィックス」っとは?
- GPU( Graphics Processing Unit / 画像処理回路)
その他には”グラフィックチップ”や”ビデオチップ”、GPUのさらに強化版として”VPU” ( Visual Processing Unit )なんて呼ばれたりします。
ここでGPUを簡単に説明すると……
サッカーで言うところの、CPUが監督、GPUが画像編集や映像編集(3Dなど)に特化したポジション、つまり”得点を決めるポジションをFW”と表現するような感じですかね。つまり、「チームの戦術」=「PCの方向性」として、グラフィックス関連(GPU)の強みを出したいチーム戦術であるなら、このGPUというポジションに良い選手を置きたいですよね。
サッカー界のスーパースターである”リオネル・メッシ”や”クリスティアーノロナウド”などは起用できないにしても、それを考慮した選手起用(グラフィックボード/GPU)を行う必要があります。
そして「iMac Pro」に起用されたGPU/グラフィックスが「Radeon Pro Vega 」ということになっています。
iMac Proに搭載さているグラフィックボード「Radeon Pro Vega」とは?
iMacの標準モデルのグラボよりも3倍以上も高速
通常のエントリーモデルのiMacのGPU/グラフィックスよりも3倍以上も高速、さらに最高で11テラフロップの単精度性能と400GB / Sのデータ転送速度を誇る16GB(Radeon Pro Vega 64)のHBM2ビデオメモリを搭載したAMDの最先端のグラフィックプロセッサが「Radeon Pro Vega」です。
AMDとは?
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ (Advanced Micro Devices)、アメリカの半導体メーカー。世界規模でCPU、APU、GPU、チップセットを開発、販売している。
引用元|Wikipedia
-
AMDの最新の「Vega」アーキテクチャー
ビッグデータセットや多様な演算ワークロードを処理するために構築された、AMDの最新の「Vega」アーキテクチャーを基盤としています。
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次世代の演算ユニット
16 bitのデータ型で高速なパスウェイを提供1、演算負荷の高いアプリケーションに最適です。
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画期的なメモリー・エンジン
最先端の2048 bit HBM2メモリー・テクノロジーが備えられ、400 GB/秒を超えるメモリー帯域幅を実現します。
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拡張されたジオメトリー・エンジン
複雑かつ詳細なモデルをリアルタイムでスムーズにレンダリングできます。
-
最適化されたピクセル・エンジン
一般的なゲーム・エンジンやリアルタイム・グラフィックス・アプリケーションで効果的なキャッシュ・メモリーを実現する、効率的なパスウェイを提供します。
-
最新の電源管理
業務用アプリケーションで高度な電源アジリティーが提供されます。
iMac Proに搭載されているグラフィックボードRadeon Pro Vega56/64の性能比較
※スマホなどの場合は横向きにすると見やすくなります。
|
Radeon™ Pro Vega 56 |
Radeon™ Pro Vega 64 |
ピーク時のエンジン性能 |
1250 MHZ |
1350 MHZ |
単精度性能(ピーク時) |
8.96 TFLOPS |
11 TFLOPS |
10 bitディスプレイのサポート |
はい |
はい |
メモリー・データ・レート |
1.57 GBPS |
1.57 GBPS |
メモリー・クロック |
786 MHZ |
786 MHZ |
メモリー・サイズ |
8 GB |
16 GB |
メモリー・タイプ |
HBM2 |
HBM2 |
メモリー・インターフェイス |
2048 BIT |
2048 BIT |
H265/HEVCデコード2 |
8 HD / 4K60 |
8 HD / 4K60 |
H265/HEVCエンコード2 |
4K60(デコードと混合)または1080P240 |
4K60(デコードと混合)または1080P240 |
最大ディスプレイ出力 |
6 |
6 |
ネイティブのディスプレイ出力 |
6個のDisplayPort™ 1.4 HBR3/HDR対応3 |
6個のDisplayPort™ 1.4 HBR3/HDR対応3 |
表の引用元:RADEON™ PRO VEGAグラフィックス
iMac ProでカスタマイズできるRadeon Pro Vegaのメモリアップグレードは?
「Radeon Pro Vega」のグラフィックボードのカスタマイズ構成
その「iMac Pro」のGPUである「Radeon Pro Vega」には
- Radeon Pro Vega 56
8GB HBM2メモリ - Radeon Pro Vega 64
16GB HBM2メモリ
という2種類から、CTOモデルでカスタマイズでiMac Proのグラフィックボードを選択可能です。
この記事『MacBook Pro 2016の15㌅のGPU搭載可能な「Radeon Pro 450/455/460」ってどうなの?』で書いていますが、GPU/グラフィックスにも”メモリ”という概念が存在しますので、カスタマイズする際はそれぞれのメモリの数字が違うという点に注意して下さい。
グラフィックボードのGPUメモリ/RAMってどういうこと?
簡単に説明すると、GPUメモリとは、パソコンにメモリがあるように、グラフィックボード専用のメモリ(RAM)があるということです。
まずは、グラフィックボード(GPU)の処理能力が何よりも必要不可欠ですが、やはり予期せぬシステムエラーや、遅延が置きてしまうので、iMacがアイコンクルクル発生や処理に時間を要してしまったり、効率的に作業ができなくなる場合があります。そこをGPUのメモリで制御したりコントロールしたりします。
なので、GPUメモリ容量が大きいほど、多くの情報処理も行うことが可能なんで、アイコンクルクル発生や遅延もなく、効率的な作業ができるようになるってことですよ。
とは言え、GPUメモリは、2GBであろうが、4GBであろうが、16GBであろうが、GPUそのものの性能によったりもしますし、ソフトやアプリなどによって、GPUメモリを効率的に使うことができない場合もあるから厄介ではあります。要は互換性がなかったり、対応していない場合は意味のないことかも知れません。
ゲームもVRもリアルになる
新しいVega GPUを搭載したiMac Proなら、VRの世界に没入できるだけでなく、それを一から作り上げることができるようになります。
引用元|Apple iMac Pro
追記!iMac ProのRadeon Pro Vegaに64Xが追加!
グラボは後で変更効かないので最初に考えよう
新たに「Radeon Pro Vega 64X」のカスタマイズが可能になりました。これは非常に素晴らしいことです。しっかりと最初のカスタマイズ設定の際に、グラフィックボードのアップグレードをしておくことを考えておきましょう。
Radeon Pro Vega 64Xのアップグレード価格
- +77,000円(税別)
かなり悩みどころですが、特に写真やビデオや映像編集クリエイターの方にとっては惜しくない投資と言えるのではないでしょうか。
まとめ
史上最高のグラフィックボードが搭載されているiMac Pro
なにわともあれ、史上最高のGPU/グラフィックスが搭載されているのが「iMac Pro」というわけです。
その中でも、「Radeon Pro Vega 56=8GB HBM2メモリ」と「Radeon Pro Vega 64=16GB HBM2メモリ」という2種類から選択可能ですので、どちらをCTOで搭載するかは悩みどころかもしれませんが、言えばどちらも最高です。
今まで使ってきたものよりも、格段にハイパフォーマンスなのは言うまでもありません。
iMac ProのRadeon Pro Vegaのアップグレードはどれを選ぶべきか?
それでもどちらにするか選択に困ったなら、画像や動画編集、デザインやゲームをする、これからの次世代グラフィック処理の効率を少しでも上げたい、グラフィックボードの選択肢の中で一番良いやつがほしい、兎にも角に最高のものを、金銀銅とあれば金メダルが好きなどなどの人は、迷わず「Radeon Pro Vega 64=16GB HBM2メモリ」一択ですね。
Radeon Pro Vega 64Xについてはハードな環境(映画などの長時間のエンコード処理や編集)で使用する予定がない限り選択肢に入れる必要はないと思います。。
それ以外の人は、「Radeon Pro Vega 56=8GB HBM2メモリ」でも十分なパフォーマンスを得られると思います。
ということで今回、iMac ProのGPU/グラフィックボード「Radeon Pro Vega 56/64/64X」の性能やカスタマイズ、そしてそれらの性能の比較ついて解説しました。
「iMac Pro」を買うべきか見送るべきかを考えている方の参考になれば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
次はこちらの記事『【徹底解説】iMac Proのメモリの増設(方法)はできる?できない?』でiMac Proのメモリの仕様や増設についてチェックしておきましょう。
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